トイレのお悩み

ウォシュレットに便座カバーを使ってもよい?【使用上の注意点を解説】

※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。

温水洗浄便座に使える便座カバーを探しているのだけど。。。

ウォシュレット(温水洗浄便座)に便座カバーを使いたいという人は少なくないようです。

確かに、便座カバーをつけたときの座り心地が好きな人にとっては便座カバーは無くてはならないものでしょうし、実際に温水洗浄便座に使える便座カバーも販売されています。

例えば、こちらのタイプは温水洗浄便座でも使える便座カバーでも使用可能として販売されています。

しかし、便座カバーを温水洗浄便座で使うときには、注意すべき点があることはご存知でしたか?

今回の記事では、温水洗浄便座に便座カバーを取り付ける際の注意点を解説していきます。

温水洗浄便座用の便座カバーの特徴

温水洗浄便座でも使える便座カバーの特徴として、便座の後方までカバーが覆う形になっていないことが挙げられます。

例えば、先ほどの商品を見るとわかるように、便座の後方部のところは開口になっていて、便座がカバーで覆われないようになっています。

これは、温水洗浄便座のシャワーがおしりに当たって跳ね返ったときに、便座の後方が濡れることがあるため、便座カバーの後方に開口を設けるで便座カバーが濡れるのを防いでいるのです。

この便座カバーなら、温水洗浄便座用に設計されているのだから問題ないのでは?

このように思うかもしれませんが、便座カバーにはいくつか問題があるのです。

便座カバーは温水洗浄便座メーカーの保証対象外

まず、便座カバーを取り付けて温水洗浄便座を使用した場合、大手メーカーは保証の対象外としています

以下、大手3社の便座カバーに対する見解です。

便座・便ふたの開閉などの機能に不具合が生じる可能性があるので、
ご使用いただけません。

(TOTOの便座カバー・便ふたカバーは2012年4月より販売を中止しております)

出典:TOTO社ホームページ

不適切な便フタカバー・便座カバーを取り付けないでください。

※ 他社市販品のご使用にあたっては、当社では責任を負いかねます。お客さまの責任でご判断ください。
※ 便座カバーのボタン部分と便器とがぶつかり、便座が割れることがあります。
※ 着座センサーにカバーが掛かり、着座センサーが入りっぱなしになります。
これにより脱臭ファンが回りっぱな しになったり、便座が冷たくなることがあります。
※ カバー類をまき込み、便フタが開ききらず倒れてくることがあります。

(INAXの便フタカバー・便座カバーは2010年5月より販売を中止しております。)

出典:LIXIL社ホームページ

便座カバーは、貼り付けるタイプであっても次の理由でお勧めできません。

  • 開閉部などに負担がかかり、故障の原因となることがあります。
  • 脱臭や洗浄シャワーなどの動作に関連する、便座の着座スイッチ及び着座センサーの働きを損なうおそれがあります。
  • 自動開閉の機種の場合、便座と便フタの形状は、フタを閉めた際に便座とのスキマが沿ように設計されています。市販の便座、便フタカバーをご使用いただいた場合、便フタが便座に沿わず浮いた状態となり、便フタ開閉軸に負担をかけて動きを悪くするおそれがあります。

出典:Panasonic社ホームページ

温水洗浄便座に便座カバーをつけたときに起きる問題

書かれている内容だけ見るとわかりにくいと思うので、どのような問題が起きるのか、代表的な事例を具体的に解説していきます。

便座や便フタの耐久性の問題

便座・便フタの開閉

便座や便フタは、メーカーの保証期間内に確実に動作することを保証するために、決められた耐久性をクリアする必要があります。

例えば、便座と便フタの開閉を50,000回繰り返すなどの試験を実施します。

便座・便フタの開閉

このときに重要となるのは便座や便フタの重量です。

便座カバーや便フタカバーをつけると、便座や便フタの重量が大きくなってしまい、繰り返し動作の中で不具合が生じる可能性があります

着座センサーの問題

温水洗浄便座に着座センサーがついています。

着座センサーは、人体を感知するためのセンサーで、人が便座に座っているかどうかを判定するためのものです。

このセンサーがあることで、人が便座に座っていないときに間違ってシャワーボタンを押してもシャワーが出ないようになっていて、人が座ったときにだけシャワーが出るようになっているのです。

便座カバーをつけると、この着座センサーの動作を邪魔する可能性があります

着座センサーには、様々なタイプがあります。

例えば、写真左のように便座後方のセンサーで人体を検知するものや、写真右のように便座面のセンサーで人体を検知するものがあります。

温水洗浄便座の着座センサーの例

いずれのセンサーであっても、便座カバーをつけることでセンサーが検知しない(=座ってもシャワーが出ない)、またはセンサーが検知しっぱなしになる(=座っていなくてもシャワーを出せたり、脱臭機能が動いたりしてしまう)不具合につながる可能性があります。

温水洗浄便座への便座カバー使用は自己責任

このように、温水洗浄便座での便座カバーの使用には多くのリスクがあります。

それでも温水洗浄便座に便座カバーを利用したいという方は、上記のようなリスクが発生することを踏まえて自己責任で判断して使用するようにしましょう。

まとめ

ウォシュレットに便座カバーは使ってもよいのか?について、温水洗浄便座のプロの目線から解説しました。

  • 市販されている温水洗浄便座用の便座カバーは、後ろに開口があり、シャワーの水がつかない配慮がある。
  • しかし、大手メーカーは温水洗浄便座に便座カバーを使わないように推奨していて、保証の対象にもしていない。
  • 具体的には、便座や便フタが重たくなることによる開閉動作への影響、人が座っているかを検知するための着座センサーへの影響が心配されている。
  • 温水洗浄便座で便座カバーを使うときは、故障のリスクを踏まえて自己責任で判断して使用する。
ABOUT ME
中山 裕司
大手住宅設備メーカーにて15年間、国内外のトイレ商品の開発に従事。2019年に株式会社Water X Technologiesを設立し、独自に水回り商品を開発・販売しています。>>会社情報はこちら

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