高騰する電気代や災害時のBCP対策として、太陽光発電の導入を検討する病院が増えています。しかし、設置スペースや建物の強度といった問題から、導入をためらうケースも少なくありません。
この記事では、病院が太陽光発電を導入するメリットや課題、そしてそれらの課題を解決する最新の太陽光パネルについて、分かりやすく解説します。

- 古い・弱い屋根でも大丈夫:従来の太陽光パネルの5分の1の軽さ。旧耐震の工場、スレート・折板屋根、ビニールハウスなど、これまで設置が難しかった工場や倉庫にも対応できます。
- 工事は短期間・低コストで:両面テープや接着剤で設置でき、大掛かりな工事は不要 。工期を大幅に短縮し、コストを抑えます。
- 災害にも強い安心の長期保証:雪・台風・塩害に強い設計です 。さらに最大25年の出力保証付きで、長く安心してご利用いただけます。
- 未来のコストを削減:自家消費で電気代を削減するだけでなく、2028年から導入が見込まれる炭素税への対策にもなります。
- 持続可能な運用:将来、発電効率が低下した際も、パネルを廃棄せず重ね貼りする「リパワリング」技術で性能を回復させることが可能です。
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病院に太陽光を利用するメリット
病院が太陽光発電システムを導入することには、経営面と社会貢献の双方において大きな利点が存在します。ここでは、主な3つのメリットについて具体的に見ていきましょう。
- 電気代を削減できる
- 燃料不要で非常用電源にできる
- 脱炭素化による医療法人の価値向上を図れる
電気代を削減できる
病院は24時間365日、照明や空調、そして多くの医療機器を稼働させるため、大量の電力を消費します。近年の電気料金の高騰は、病院経営にとって大きな負担となっているのが実情です。
太陽光発電を導入し、発電した電気を自家消費することで、電力会社から購入する電力量を大幅に削減できます。特に、電力消費のピークとなる日中に発電のピークが重なるため、効率的に電気代を抑えることが可能です。
また、自家消費する電力には再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)がかからない点も大きな利点です。再エネ賦課金の単価は上昇傾向にあるため、自家消費率を高めることは将来的なコスト増への備えにもつながります。
燃料不要で非常用電源にできる
災害時の事業継続計画(BCP)において、電源の確保は最重要課題の一つです。多くの病院では、停電対策として重油などを燃料とする非常用発電機を備えています。
しかし、燃料式の発電機には、定期的な点検の義務や、災害が長期化した場合の燃料切れリスクといった課題が伴います。大規模な災害時には、燃料の追加供給が困難になる事態も想定しなければなりません。
一方、太陽光発電は日光さえあれば発電を続けられるため、燃料の心配がありません。蓄電池を併用すれば、夜間や天候が悪い日でも電力を供給でき、医療機器や電子カルテシステムなど、診療に不可欠な設備を維持できます。これにより、災害時においても患者の命を守り、地域医療の拠点としての役割を果たし続ける体制を構築できます。
脱炭素化による医療法人の価値向上を図れる
太陽光発電は、発電時にCO2を排出しないクリーンなエネルギーです。導入は、国の推進する脱炭素化社会の実現に貢献する取り組みであり、医療法人としての社会的責任(CSR)を果たすことにもつながります。
環境に配慮した経営姿勢は、患者さんやそのご家族、地域社会からの信頼を高める要因となり得ます。また、脱炭素への取り組みは、融資を受ける際の評価や、国や自治体が実施する補助金制度の対象となる場合もあり、経営的なメリットも期待できるのです。
環境問題への関心が高まる中で、クリーンエネルギーの活用は、先進的で持続可能な医療を提供しているというメッセージを発信し、法人のブランド価値向上に貢献すると考えられます。
病院に太陽光を利用する際の課題
多くのメリットがある一方で、病院に太陽光発電を導入するにはいくつかの現実的な課題も存在します。従来のパネルでは解決が難しかったこれらの点について解説します。
- 設置スペースに限りがある
- 十分な発電量を確保できない
設置スペースに限りがある
病院の屋上は、太陽光パネルを設置する有力な候補地です。しかし、実際には空調の室外機や各種設備がすでに設置されており、十分なスペースを確保できないケースが少なくありません。
また、敷地内に広い駐車場がある場合、ソーラーカーポートを設置する方法もありますが、駐車の利便性を損なわないような設計が求められます。
このように、発電量を確保するために必要な数のパネルを設置する場所を見つけることが、導入の第一のハードルとなることがあります。
十分な発電量を確保できない
仮に設置スペースが見つかったとしても、日当たりや屋根の形状、方角によっては、期待したほどの発電量を得られない可能性があります。
例えば、建物の構造上、屋根が北向きであったり、周辺に高い建物があって日中に影ができたりすると、発電効率は大きく低下してしまいます。
また、体育館に見られるようなカーブした屋根(R屋根)や、凹凸のある折板屋根などは、従来の硬いガラス製パネルの設置が物理的に難しく、導入を諦めざるを得ない一因となっていました。
病院に最適な超薄型太陽光パネル

前述の通り、従来の太陽光パネルが抱えていた課題を解決する選択肢として、「超薄型太陽光パネル」が注目されています。このパネルがなぜ病院での利用に適しているのか、その特徴を見ていきましょう。
曲がるから屋根の形状を選ばない
超薄型太陽光パネルの最大の特徴の一つは、その柔軟性です。まるでクリアファイルのようにしなやかに曲がるため、従来のパネルでは設置が難しかった特殊な形状の屋根にもフィットします。
例えば、体育館やリハビリテーション施設などでよく見られるカーブしたR屋根や、工場の屋根に多い波型の折板屋根にも、形状に合わせてぴったりと設置することが可能です。
これにより、これまでデッドスペースとなっていた屋根を有効活用し、発電量を最大限に確保する道が開かれます。
貼れるから壁面施工も可能
このパネルは薄くて軽いため、両面テープや専用の接着剤を使って「貼る」という設置方法が選択できます。
屋上に十分なスペースがない場合でも、建物の壁面を利用して太陽光発電を行うことが可能になるのです。壁面への設置は、日射角度の観点から屋上設置に比べて発電効率が若干劣る場合もありますが、設置面積を大きく確保できるため、トータルで十分な発電量を見込めます。
副次的な効果として、太陽光パネルが設置された外観は、環境経営に積極的に取り組む病院としての先進的なイメージをアピールすることにも繋がります。
軽いから強度が心配な建物でも設置可能
建物の耐荷重も、太陽光パネル設置の大きな制約の一つです。特に、建築年数が古い建物や、旧耐震基準で設計された建物の場合、重いガラス製パネルを屋根に乗せることが構造上のリスクとなる場合があります。
超薄型太陽光パネルの重量は、1平方メートルあたり約3kg前後と、従来のガラス製パネルの4分の1から5分の1程度です。この驚異的な軽さにより、これまで耐荷重の問題で設置を諦めていた建物にも、安全に導入できる可能性が広がります。
建物への負荷を最小限に抑えられるため、構造計算の条件が厳しくなりがちな既存の建物へのリフォームや後付けにも適しています。
従来のパネルとの比較
超薄型太陽光パネルと従来のガラス製パネルの主な違いを以下の表にまとめました。
項目 | 超薄型太陽光パネル | 従来の太陽光パネル |
重量 (1㎡あたり) | 約3kg前後 | 約11kg~17kg |
厚さ | 約3mm | 35mm以上 |
柔軟性 | 曲がる | 曲がらない |
主な設置方法 | 接着剤、両面テープ、専用架台 | 架台、ボルト固定 |
適した場所 | 曲面屋根、壁面、旧耐震の建物 | 陸屋根、強度のある屋根 |
耐塩害性能 | 海岸から50m以上で保証 | 保証範囲が狭い、または設置不可 |
まとめ:病院には超薄型太陽光がおすすめ
これまで見てきたように、病院における太陽光発電の導入は、平常時のコスト削減と非常時の電源確保という二つの大きな課題を同時に解決する有効な手段です。
- メリットの最大化:日中の電力消費が多い病院では、自家消費によって電気代を大幅に削減できます。また、燃料不要の非常用電源として、災害時の医療継続性を高めることが可能です。
- 課題の克服:従来のパネルでは難しかった「設置スペース」「屋根の形状」「建物の耐荷重」といった問題を、超薄型太陽光パネルであれば解決できます。軽量で柔軟、かつ壁面にも設置できるため、あらゆる病院で導入の可能性が広がります。
- 将来性:脱炭素化への貢献は、医療法人としての社会的信頼と価値を高めます。
これらの点を総合的に考慮すると、特に設置条件に制約がある既存の病院施設にとって、超薄型太陽光パネルは極めて合理的な選択肢であると考えられます。まずは専門業者に相談し、ご自身の病院でどれほどの経済的メリットや安全性の向上が見込めるのか、具体的なシミュレーションから始めてみてはいかがでしょうか。