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ウォシュレット【瞬間式vs貯湯式】メリット・デメリット【どっちがいい?】

温水洗浄便座-貯湯or瞬間
中山 裕司

※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。

ウォシュレット(温水洗浄便座)の温水の出し方には、「瞬間式」と「貯湯式」があります。

水道水からお湯を瞬間的に作るのが「瞬間式」で、お湯を一旦貯めてから温める「貯湯式」です。

※貯湯式の読み方は「ちょとうしき」です。

それぞれのメリット・デメリットをまとめると、以下のとおりです。

タイプ瞬間式貯湯式
構造
瞬間式の図解
貯湯式の図解
特徴水道水を瞬間的に加熱するタイプ水道水を一度タンクに貯めてから加熱するタイプ
温水の持続時間連続してお湯を供給可能お湯が途中で切れてしまう(30~40秒くらいで切れる)
シャワーの湯量あまり大きくできない(最大で0.5L/分くらい)大きくできる(1.0L/分以上のモデルもある)
省エネ性能優れている(貯湯式に比べて、電気代を1,500~2,000円/年程度節約可能)瞬間式に比べて劣っている(お湯を保温するのに、電力がかかるため)
デザイン薄くて格好良いデザインが多いボリューム感のあるデザインが多い
価格高い安い(最安価で15,000円くらい)
その他機能機能が充実しているモデルが多いシンプルな基本機能だけのものが多い

>>温水洗浄便座の選び方6つのポイント

温水洗浄便座:瞬間式とは

温水洗浄便座の瞬間式とは、水を高い熱量のヒーターで瞬間的に加熱して、温水を供給するタイプです。

瞬間式の図解

ある瞬間式の温水洗浄便座の中身を見ると、以下のようになっています。

瞬間式の中身の写真
瞬間式温水洗浄便座の部品構成例

この商品の場合、左端にヒーターがあります。

後ほど紹介する貯湯式との違いに注目してみてください。

瞬間式のメリット

瞬間式には、大きく4つのメリットがあります。

瞬間式のメリット
  • 連続して温水を供給できる
  • 省エネ性能に優れている
  • スタイリッシュなデザインにしやすい
  • 多機能のものを選べる

連続して温水を供給できる

瞬間式は、水道水を都度温めてシャワーの温水として供給するので、使用している途中にお湯が切れることがありません。

そのため、時間をかけてゆっくり洗いたいときに適しています。

省エネ性能に優れている

瞬間式は、消費電力は貯湯式に比べて大きいですが、水を温める時間が一瞬なので、消費電力量は貯湯式に比べて少なくなります

メーカーや搭載機能、使い方によっても異なりますが、貯湯式に比べると、瞬間式は年間で約2,000円程度電気代を節約できます

※電気代を1kWhあたり31円、男2人、女2人の4人家族で1日あたり16回程度使用した場合

電気代についてさらに詳しく⇒ 温水洗浄便座の電気代【節約する方法も解説】

スタイリッシュなデザインにしやすい

一般的に瞬間式の加熱ヒーターは、貯湯式に比べてコンパクトな作りになっています。

その分だけ、部品を配置するのに必要な容積が小さくなるので、外観をスタイリッシュにしやすくなります。

多機能のものを選べる

加熱ヒーターがコンパクトであるということは、多機能にするにも有利です。

多機能にしようとすると、多くの部品を限られた容積の中に配置する必要があります。

容積の小さい瞬間式の加熱ヒーターを使うと、その分だけ他の部品を配置しやすくなり、多機能の商品を展開しやすくなるのです。

瞬間式のデメリット

多くのメリットがある瞬間式ですが、一方で以下2つのデメリットがあります。

瞬間式のデメリット
  • シャワーの流量に限りがある
  • 値段が高い

シャワーの流量に限りがある

水道水を瞬間的に加熱できることが瞬間式のメリットですが、一方で一定時間に温められる水の量に限りがあります。

そのため、瞬間式は貯湯式に比べてシャワーの流量が少なくなりがちです。

貯湯式だと倍の1.0L/分程度のシャワー(1分間で1Lのペットボトル1本分の量)を出せるモデルもありますが、瞬間式だとシャワー流量は最大でも0.5L/分程度が限界です。

たっぷりのお湯でしっかり洗いたいという人にとっては、瞬間式は少し物足りなく感じることもあるようです。

値段が高い

瞬間式の加熱ヒーターは、貯湯式の加熱ヒーターに比べて値段が高いため、瞬間式の市場価格も貯湯式に比べると高くなります。

また、先ほどメリットのところでも解説したように瞬間式は多機能にできるので、多くのメーカーが瞬間式の便座には多くの機能を搭載していることも価格が上がる要因になっています。

瞬間式だと、一番安い以下のような商品でも3万円台になります。

自動開閉もつく多機能なものだと以下のような商品があります。

温水洗浄便座:貯湯式とは

温水洗浄便座の貯湯式とは、水を一旦タンクの中に貯めて、タンク内のヒーターで水を加熱して、温水を供給するタイプです。

貯湯式の図解

ある貯湯式の温水洗浄便座の中身を見ると、以下のようになっています。

貯湯式の中身の写真
貯湯式温水洗浄便座の部品構成例

左側にタンクが設置されていますが、先ほどの瞬間式に比べると大きさの違いが一目瞭然です。

貯湯式のメリット

貯湯式のメリットは、以下の2つです。

貯湯式のメリット
  • シャワーの流量が瞬間式よりも大きい
  • 値段がお手頃

シャワーの流量が瞬間式よりも大きい

水道水を都度温める瞬間式に比べると、貯湯式は水の流量に制限がありません。

そのため、たっぷりのお湯でお尻を洗うことができます。

瞬間式だと、シャワー流量は最大でも0.5L/分程度(1分間で500mLのペットボトル1本分の量)ですが、貯湯式だと倍の1.0L/分程度のシャワーを出せるモデルもあります

たっぷりのお湯でしっかり洗いたいという人にとっては、貯湯式がおすすめです。

なお、当社が市販されている製品を確認した限りでは、シャワーの最大流量が最も大きいのは、LIXIL製の貯湯式温水洗浄便座(以下商品)でした。

シャワー流量を最大1.0L/minまでの範囲で調整できるようになっています。

値段がお手頃

貯湯式の値段は、瞬間式に比べると安くなります。

貯湯式は、タンクに水を貯めて温めるだけなので、瞬間式に比べると構造や制御をシンプルにできるからです。

また、タンクが大きい分だけ、他の部品を設置するスペースに制限ができるため、多機能にするのが難しいという事情もあります。

最も安いものだと、以下のモデルのようにネット通販で1万円台から購入可能です。

貯湯式のデメリット

貯湯式のデメリットは、以下の2つです。

貯湯式のデメリット
  • お湯が途中で切れてしまう
  • 省エネ性能に劣る

お湯が途中で切れてしまう

貯湯式の場合、タンクに貯めた温水がなくなってしまうと、あとは水道水をそのままシャワーの水として供給することになります。

メーカーや機種によって異なりますが、タンクの温水はおおよそ40秒~50秒程度で切れてしまうので、それ以上の時間使っていると水道水が直接お尻に当たります。

夏場はまだよいですが、冬場の寒いときだと、水道水の水温は思わず飛び上がってしまうほど冷たくなっていることでしょう。

省エネ性能が劣る

貯湯式は、ヒーターの消費電力は小さいですが、水を毎回5~10分程度温めるので、消費電力量は大きくなります。

メーカーや搭載機能によっても異なりますが、瞬間式に比べると、貯湯式は年間で約1,000円~1,500円程度電気代が多くかかります。(電気代を1kWhあたり27円、男2人、女2人の4人家族で1日あたり16回程度使用した場合)

よくある質問

Q
貯水式と瞬間式どっちがよいですか?

価格を最優先にするなら貯湯式一択です。また、たっぷりの湯量で洗いたいという方にも貯湯式はおすすめです。一方でトイレの使用頻度が多いご家庭や、省エネを重視したいご家庭、高機能の温水洗浄便座が欲しいご家庭なら瞬間式をおすすめします。

Q
瞬間式と貯湯式の消費電力を比較すると?

瞬時にお湯を沸かす瞬間式温水洗浄便座の消費電力は1,300W程度です。そのためご家庭の容量が少ない場合は、使用に際して注意が必要です。貯湯式の消費電力は300~400W程度です。

Q
瞬間式と貯湯式の電気代は?

瞬間式だと年間3,000円程度、貯湯式だと年間5,000円程度です。節電機能を使用する場合と使用しない場合でも変わってきます。詳しくは「温水洗浄便座の電気代」をご覧ください。

まとめ

以上、温水洗浄便座の瞬間式と貯湯式の比較でした。

好みや予算に合わせて、より適切なタイプを選定しましょう。

▼▼比較(メリット・デメリット)▼▼

タイプ瞬間式貯湯式
構造
瞬間式の図解
貯湯式の図解
特徴水道水を瞬間的に加熱するタイプ水道水を一度タンクに貯めてから加熱するタイプ
温水の持続時間連続してお湯を供給可能お湯が途中で切れてしまう(30~40秒くらいで切れる)
シャワーの湯量あまり大きくできない(最大で0.5L/分くらい)大きくできる(1.0L/分以上のモデルもある)
省エネ性能優れている(貯湯式に比べて、電気代を1,500~2,000円/年程度節約可能)瞬間式に比べて劣っている(お湯を保温するのに、電力がかかるため)
デザイン薄くて格好良いデザインが多いボリューム感のあるデザインが多い
価格高い安い(最安価で15,000円くらい)
その他機能機能が充実しているモデルが多いシンプルな基本機能だけのものが多い

>>温水洗浄便座の選び方6つのポイント

この記事を書いた人
中山裕司
中山裕司
元住宅設備メーカーの設計者で、水回り業界に20年以上携わる水回り製品のプロです。ご質問やお困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせください。
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