※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。
ウォシュレット(温水洗浄便座)の脱臭機能とは、文字通り臭いを取り除くための機能です。
当社がとったアンケートによると、100人中52人が使っていると答えたメジャーな機能でもあります。
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脱臭機能の使い方
脱臭機能は、便座に座ったときに自動的に動作が始まります。
便座には、着座センサーがついています。(製品によって着座センサーの位置やタイプは異なっていて、以下の写真は代表例です。)
着座センサーは、人が座っていることを検知するためのもので、人が座っていないときに誤ってシャワーが出ないようにするためのものですが、脱臭機能を働かせるときにも使われています。
センサーが反応すると、脱臭機能が動作します。
脱臭機能の仕組み
温水洗浄便座の中身は以下の写真のようになっています。
この製品だと、脱臭するための脱臭ユニットは右下についています。
脱臭ユニットに内蔵されているファンが動作し、臭い空気を吸い取り、脱臭ユニットの中にある脱臭カートリッジ(一般的には活性炭)が臭いを吸着して、キレイな空気を外に排出します。
座った直後から動作するのは、用を足しているときの臭いが外に上がってこないようにするためです。
シャワー洗浄を使っているときは、脱臭は一旦OFFになります。
用を足して便座から離れると、着座センサーがOFFになります。
着座センサーがOFFになったところで、便座は人がいなくなったと判断するので、また脱臭機能がONになります。
この便座から離れた後に再度脱臭機能を動作させることで、次の人に不快感を与えないようにしているのです。
脱臭機能の効果
脱臭機能を使うことで、主に以下2つの効果が期待できます。
- 自分が用を足しているときに感じる臭いを軽減できる
- 自分が用を足した後に、他の人がトイレに入ったときに感じる臭いを軽減できる
仮に自分が用を足す臭いには耐えられるから大丈夫と思う人でも、他の人の不快な思いをさせたくないと思うなら、脱臭機能はおすすめです。
脱臭機能でよく起こる故障と対処方法
脱臭機能でよく起こる故障は、不快な臭いを吸い取れなくなることです。
臭いを吸えなくなる原因は、いくつか考えられます。
脱臭よりもトイレの換気扇の吸い込みが強い
トイレに換気扇がついていると、脱臭機能が上手に機能しないことがあります。
脱臭ユニットについているファンは、換気扇のファンに比べると非常に小型なものです。
したがって、脱臭ユニットが吸い込める風量は、換気扇に比べて小さくなります。
もし、トイレで換気扇を回していると、脱臭ユニットが臭いを吸う前に、臭いが便器の外に一旦出てから換気扇の方に流れていくこともあり得ます。
脱臭機能で狙っている効果を出したい場合は、換気扇とのバランスに注意が必要となります。
脱臭カートリッジのフィルターが詰まっている
脱臭用のカートリッジには、フィルターがついています。
フィルターは、臭いを吸うときに一緒に吸い込まれるホコリをガードする目的でつけられています。
ガードされたホコリは、フィルターに溜まるので、フィルターを定期的にメンテナンスしないまま使っていると、脱臭効果を十分に発揮できなくなります。
脱臭カートリッジの寿命を超えている
脱臭カートリッジには寿命があります。
せっかく脱臭ユニットが臭いを吸い取ってくれても、寿命を超えて使っているとカートリッジが臭いを吸着せずにくさい空気を吐き出すだけになってしまいます。
主要メーカーの脱臭カートリッジの寿命は7年程度のものが多いので、寿命が近くなったら交換することをおすすめします。
脱臭カートリッジ自体は、1,000円~2,000円程度で購入できます。
脱臭カートリッジのお手入れ・交換の方法
たとえば、以下の商品だと本体下面に脱臭カートリッジがついているので、定期的に取り外してブラシなどで掃除できるようになっています。
以下写真の商品だと、本体右側から取り外せるようになっています。
脱臭フィルターの外し方は、メーカーや機種によって異なるので、詳細はメーカーの当該機種の説明書をご覧ください。
脱臭ファンがうるさいと感じる場合の対処方法
「脱臭ファンがうるさい」
「1人暮らしだから脱臭機能は不要」
「少しでも電気代を節約するために脱臭機能を切りたい」
こうしたときに、脱臭機能を切りたくなると思いますが、残念ながら各メーカーの仕様を見る限り通常操作では脱臭機能を切れないのが一般的です。
その場合は、メンテナンスモードにするなどにして通常操作ではできない操作をして、脱臭機能を切る必要があります。
参考記事:便座から離れた際に作動するパワー脱臭(オートパワー脱臭)を切ることはできますか?
ただし、メンテナンスモードにして設定を変えると、意図せず別の設定を切り替えてしまうこともあるので、実行する際には十分にご注意ください。