ウォシュレット(温水洗浄便座)の電気代の目安は以下のとおりです。
節電機能を使う場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 90-105kWh(2,430円~2,835円) |
貯湯式 | 160-170kWh(4,320円~4,590円) |
節電機能を使わない場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 120-140kWh(3,240円~3,780円) |
貯湯式 | 225-240kWh(6,075円~6,480円) |
この記事では、温水洗浄便座の年間の電気代についてさらに詳しく解説していきます。
- 暖房便座だけOFFにする
- 節電機能を使う
- 便蓋を必ず閉じる(保温性を上げる)
- 夜は電源を切る
- 設定温度を低めにする
- 貯湯式を使っているなら瞬間式に買い替える
※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。
温水洗浄便座の電気代の目安・各タイプの比較
温水洗浄便座の電気代に最も影響を与えるのが、シャワーの温水加熱方式です。
シャワーの温水加熱方式:貯湯式と瞬間式
シャワーの加熱方式には2つあります。
1つは瞬間式と呼ばれるもので、水道水を瞬間的に加熱してシャワーの水として供給するものです。
お湯が切れることなく連続で出せる他、電気代の面でもメリットのある方式です。
もう1つは貯湯式と呼ばれるもので、水道水を一旦タンクに貯めて加熱してからシャワーの水として供給するものです。
大きな湯量が出せるメリットがある一方で、電気代の面では瞬間式よりも劣るのがデメリットです。
瞬間式と貯湯式の詳細比較は、以下の記事に書いているので、あわせてご覧ください。
貯湯式と瞬間式:それぞれの電気代の目安
温水洗浄便座の電気代はメーカーのカタログに記載されています。
各メーカーの主要モデルで、瞬間式、貯湯式それぞれの電気代を見てみると、おおよそ以下の数字が目安になります。(※あくまで目安なので、詳細は各メーカーのカタログをご覧ください。)
節電機能を使う場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 90-105kWh(2,430円~2,835円) |
貯湯式 | 160-170kWh(4,320円~4,590円) |
節電機能を使わない場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 120-140kWh(3,240円~3,780円) |
貯湯式 | 225-240kWh(6,075円~6,480円) |
(電気代は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める1kWhあたり27円で計算、使用回数は、男2人、女2人の4人家族で1日あたり16回程度使用した場合としています。)
この数字を見ると、瞬間式で節電機能を使った場合をゼロとすると、それぞれの電気代は以下のようになります。
これらの、電気代を1日あたりに換算すると、6.7円~17.8円で平均すると10円程度です。
参考:電気代の計算基準
温水洗浄便座の電気代は、資源エネルギー庁の基準で決められた方法で計測・計算されています。
主なポイントは以下の2つです。
- 温水洗浄便座の機能は、シャワー洗浄機能と暖房便座機能だけを使う前提とし、それ以外の機能は計算に入れない。
- 節電機能があるときは、節電機能を使った場合と使わない場合を表示する。
温水洗浄便座の機能には、様々な機能がありますが、メーカー独自の機能もあるので、そうした独自機能を排除しないと横並びで評価ができません。
そこで、温水洗浄便座が必ず持っている機能であるシャワー洗浄機能と、暖房便座機能で評価をしているのです。
参考資料:電気便座のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器等製造事業者等の判断の基準等
暖房便座の電気代
暖房便座の電気代は、便座の保温構造によっても異なりますが、おおよそ以下の金額が目安になります。
節電機能を使う場合:年間1,500円~2,200円
節電機能を使わない場合:年間2,500円~3,000円
電気代を節約するために、せめて暖房便座だけでもOFFにしておきたい。
このように考える人にとっては、暖房便座機能をOFFにするのも1つの節電方法になるでしょう。
温水洗浄便座の電気代を節約する方法
電気代を節約する方法は、5つあります。
- 暖房便座だけOFFにする
- 節電機能を使う
- 便蓋を必ず閉じる(保温性を上げる)
- 夜は電源を切る
- 設定温度を低めにする
- 貯湯式を使っているなら瞬間式に買い替える
暖房便座だけOFFにする
先ほども解説したように、暖房便座を使うことで年間1,500円~3,000円程度の電気代を使っています。
暖房便座をOFFにしてしまえば、この金額を丸々節約できることになります。
冬場は厳しいとしても、暖かい季節の間だけ暖房便座をOFFにすることで、半分の750円~1,500円程度の電気代を節約することができます。
ただし、暖房便座を使わない代わりに便座カバーを使用すると故障の元になるので、便座カバーは使わないようにしましょう。(各メーカーとも便座カバーの使用は禁じています。)
節電機能を使う
先ほどの計算でも解説したように、各メーカーの温水洗浄便座には節電機能がついています。
節電機能を使うだけで、使わない場合に比べて、瞬間式だと年間900円、貯湯式だと年間1,800円程度の電気代を節約できます。
先ほどの暖房便座機能のOFFと組み合わせて、暖かい季節は暖房便座OFF、寒い季節は節電機能とともに暖房便座を使うようにする方法もあります。
その場合、節電機能を使わない場合に比べて、合計で瞬間式だと年間1,200円、貯湯式だと年間2,400円程度の電気代を節約できます。
便蓋を必ず閉じる(保温性を上げる)
使っていないときに便蓋を閉じることで、暖房便座の保温性が上がり電気代を節約することができます。
各メーカーがカタログに書いている電気代でも、便蓋を閉じる前提で計算されているので、便蓋を開けたまま使うとカタログ記載の数字よりも消費電力が大きくなってしまいます。
夜は電源を切る
夜、使わないときに電源を切ってしまうことで、シャワーの加熱装置も、暖房便座も機能しなくなるため、節電機能以上に電力をおさえることが期待できます。
設定温度を低めにする
電源を切らないまでも、設定温度を低めにすることで節電できるようになります。
各メーカーがカタログに書いている電気代は、暖房便座は設定最高温度、シャワーの温度は38℃を基準にしています。
そのため、便座もシャワーも設定温度を下げることで、カタログに記載されている消費電力よりも実際の消費電力を抑える効果が期待できます。
貯湯式を使っているなら瞬間式に買い替える
貯湯式を瞬間式に変えると、年間で電気代が2,000円ほどお得になります。
瞬間式は貯湯式に比べて高価なものですが、最近はネット通販を利用すれば2万円台から購入可能です。
さらに詳しく⇒ 2万円台から購入可能:瞬間式のおすすめ温水洗浄便座
他の家電製品の電気代との比較
省エネ性能カタログ2020年版によると、他の家電製品の電気代は以下のようになっています。(各カテゴリーで最も高い電気代を記載しています。)
エアコン | 年間16,500円(6-9畳タイプ、星5つ) |
液晶テレビ | 年間2,860円(50V型、星4つ) |
電気冷蔵庫 | 年間7,800円(401~450L、星3つ) |
このように比較をすると、温水洗浄便座の電気代は、瞬間式(節電機能あり)で50V型の液晶テレビと同じくらい、貯湯式(節電機能なし)で電気冷蔵庫をやや下回るくらいだとわかります。
電気代を気にするなら瞬間式がおすすめ
ここまでの計算で見てきたように、温水洗浄便座は瞬間式にすると電気代を大きく節約できるようになります。
たとえば、こちらの貯湯式の温水洗浄便座の価格は、15,000円弱です。
一方で、同じメーカーの瞬間式の温水洗浄便座の価格は、23,000円弱です。
本体価格は瞬間式の方が約8,000円高くなりますが、電気代は年間で約2,000円~3,000円ほど安くなります。
このメーカーの商品で比較すると、3~4年以上使う前提で考えるなら、瞬間式の方がお得になることがわかります。
まとめ
ウォシュレット(温水洗浄便座)の電気代の目安は以下のとおりです。
節電機能を使う場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 90-105kWh(2,430円~2,835円) |
貯湯式 | 160-170kWh(4,320円~4,590円) |
節電機能を使わない場合
タイプ | 年間消費電力量・電気代 |
瞬間式 | 120-140kWh(3,240円~3,780円) |
貯湯式 | 225-240kWh(6,075円~6,480円) |
- 暖房便座だけOFFにする
- 節電機能を使う
- 便蓋を必ず閉じる(保温性を上げる)
- 夜は電源を切る
- 設定温度を低めにする
- 貯湯式を使っているなら瞬間式に買い替える