※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。
温水洗浄便座の便座が冷たくなってしまった。。。
今まで、気持ちよく使っていたウォシュレット(温水洗浄便座)の暖房便座が、冷たくなってしまったら不快ですよね。
実は、暖房便座が冷たくなったまま放置しておくと、重大な事故を引き起こすかもしれないのです。
この記事では、暖房便座が冷たくなったときに確認すべきこと、故障の原因などを書いていきます。
関連記事:【ウォシュレットが動かない!】よくある故障・対処方法・修理費用の目安
暖房便座の故障を疑う前に確認すること
暖房便座が冷たくなったからといって、必ずしも故障ではありません。
まずは、故障を疑う前に、次のことを確認してみましょう。
温度設定を確認する
まずは便座の温度設定を確認しましょう。

便座温度は3段階から5段階くらい、温度にして32℃~40℃くらいの間で設定できるようになっています。
この温度設定には「切」、つまりヒーターを加熱せずに常温のまま使う設定があります。
もし、温度設定が「切」のまま使っていると、便座は全く温かくならないので、温度設定を確かめるようにしましょう。
節電モードになっていない確認する
温水洗浄便座には、節電モードがついているモデルもありますが、節電モードにすると温水洗浄便座があまり使われない時間帯を判断して便座の温度を下げたり、ヒーターを切ったりすることがあります。
そのため、節電モードに入っている状態で使用すると、座っても便座が温かくないということが起こります。
もし節電モードに入っているときに、便座を温かくしたい場合は、節電モードを切るようにしましょう。
一般的には温水洗浄便座本体に節電の表示があるので、その表示がONになっているかどうかで節電モードに入っているかどうかを判断できます。
長時間座っていないか確認する
温水洗浄便座に長時間座っていると、暖房便座の温度は自動で下がったり、ヒーターが切れたりします。
これは、暖房便座に長時間座ることによって起こる低温やけどを防ぐためです。
モデルによって異なりますが、約20分も座っていると温水洗浄便座が温度設定を自動で変更するようになっています。
トイレに座りながら、本を読んだり、携帯電話を見ていたりする場合に、起こり得ることです。
電源をOFFにしてもう一度ONにする
電化製品である温水洗浄便座は、電源基板に内蔵されたソフトで機器を動かしていますが、何らかの理由でソフトにエラーが起こってしまい動かなくなっていることもあります。
そうした場合、電源を一度OFFにして、再度ONにすることで、ソフトのエラーが解消されて再度動くようになることがあります。
便座カバーを使用しているか確認する
温水洗浄便座に便座カバーを使用していると、センサーが誤作動してしまい便座の温度が上がらないことが考えれます。
そもそも温水洗浄便座に便座カバーを使うことは故障の元になるので、各メーカーとも使わないように注意喚起をしています。
便座カバーがどのようにトラブルを引き起こすかについては、以下の記事に詳細を解説しています。

暖房便座が故障する原因と対処方法
上記の確認をしても便座が冷たいまま。
その場合は、温水洗浄便座が故障していることが疑われます。
暖房便座機能が故障に至る原因は、3つ考えられます。
制御基板が故障している
電気部品の動きをコントロールするための基板が壊れて、暖房便座が機能しなくなるケースがあります。
ソフトウェアに一時的にエラーが発生した場合、先ほど書いたように電源を入れ直すことでリセットされて復帰できる場合があります。
しかし、それ以外の故障に関しては、交換する以外に直す方法はありません。
基板を交換する場合、修理費は、20,000円~40,000円程度になるでしょう。
温度センサーが故障している
便座の中には、以下の写真のようにヒーターが敷き詰められています。

ここにはヒーターと一緒に温度を適切にコントロールするための温度センサーが入っていますが、その温度センサーが何らかの原因で故障していることが考えられます。
温度センサーが故障している場合は、基本的に便座を丸ごと交換することで対応します。
修理費は、15,000円~30,000円程度になるでしょう。
ヒーターのコードが断線している
ヒーターが断線することによって、便座が温かくならないケースもあります。
便座のヒーターは、コードを通じて温水洗浄便座の本体部と接続されていますが、便座を開けたり閉めたりすることで、このコード部分には負荷がかかります。

一般家庭であれば、10年くらいの使用であれば問題になりませんが、15年、20年と使っていると便座のコードが断線することがあります。
便座のヒーターコードが断線したまま使い続けると、断線したところから発火するなど大きな事故につながる恐れがあります。
実際に、業界各社によって構成されるレストルーム工業会でも、長期間の使用が火災の原因になると注意喚起しています。(参考記事:温水洗浄便座の安全に関して トイレナビ)
もしコードが断線するまで使っているのであれば、温水洗浄便座本体を丸ごと買い替えることをおすすめします。
部品の交換は専門業者に依頼
部品の交換が必要となる専門的な修理の場合、自分で対処することはほぼ不可能なので、トイレ修理の専門業者にお願いして、原因を追求してもらいましょう。
まとめ
便座が冷たいまま温度が上がらないときの原因と対処法の解説でした。
- 暖房便座が冷たいまま温度が上がらない場合、故障を疑う前にやるべきこととして、まず温度設定を確認する、節電モードになっていないか確認する、長時間座っていないか確認する、電源をOFFにしてもう一度ONにする、便座カバーを使用しているか確認することが挙げられる。
- 故障の場合、原因は大きく3つ。制御基板の故障、温度センサーの故障、ヒーターコードの断線。このうちヒーターコードの断線は火災につながる危険な事象なので、速やかに製品本体を買い替えることをおすすめする。
- 故障を自分で直すことは難しいので、専門スキルを持った業者に依頼して対応してもらうのがよい。
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