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お悩み解決

【ウォシュレットが動かない!】よくある故障・対処方法・修理費用の目安

温水洗浄便座が動かない

※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。

ウォシュレット(温水洗浄便座)が動かなくなる原因はさまざまですが、よくある故障と想定される修理費用は以下のとおりです。

現象 修理費用の目安
制御基板が故障する 20,000円~40,000円
ノズルが出てこない、シャワーが出ない 15,000円~30,000円
水が止まらなくなる、水が漏れる 20,000円以上
シャワーの水温が上がらない、シャワーが冷たい 20,000円~40,000円
便座が温かくならない 15,000円~30,000円

上記はあくまで目安なので、詳しくはトイレ修理の専門業者に確認することをおすすめします。

故障かな?と思ったときにまず確認すること

温水洗浄便座が故障かな?と思ったときに、まず焦らずに確認して欲しいことがあります。

故障かな?と思ったらやるべきこと
  • 漏電遮断器のスイッチを確認する
  • 電源をOFFにしてもう一度ONにする
  • ストレーナーのつまりを確認する
  • リモコンが動作しているかを確認する
  • 便座カバーを使っていないか確認する

漏電遮断器のスイッチを確認する

多くの温水洗浄便座のコンセントには、漏電検知したときに速やかに遮断するための漏電遮断器がついています。

何らかの理由で、この漏電遮断器のスイッチが入ってしまい、温水洗浄便座が動かなくなっているかもしれません。

漏電遮断器のスイッチが入っているかどうかは、漏電遮断器のランプが点灯しているかどうかで判断できます。

漏電遮断器のスイッチ

電源をOFFにしてもう一度ONにする

電化製品である温水洗浄便座は、電源基板に内蔵されたソフトで機器を動かしていますが、何らかの理由でソフトにエラーが起こってしまい動かなくなっていることもあります。

そうした場合、電源を一度OFFにして、再度ONにすることで、ソフトのエラーが解消されて再度動くようになることがあります

ストレーナーのつまりを確認する

温水洗浄便座には、供給される水に異物が入っていた場合に備えて、ストレーナーと呼ばれる網目上の部品が入っています。

水道から異物やゴミが温水洗浄便座本体に入り込んでしまうと、温水洗浄便座の故障につながってしまいますが、ストレーナーがあることで異物やゴミが中に入るのを防ぐことができます。

しかし、ストレーナーで異物やゴミが詰まってしまうと、水道からの供給圧力が下がって、シャワーが出ないなどのトラブルを招きます。

ストレーナーは商品ごとで設置されている場所が異なるので、詳しくはメーカーの説明書をご覧ください。

たとえば、以下の商品だと側面の部分に取り付けられていて、マイナスドライバーを使って取り出すことができます。

温水洗浄便座のストレーナーの清掃方法

一般的に水道水から異物やゴミが出てくることは考えにくく、ホースの設置時に巻き込んでしまうケースがほとんどです。

なお、シャワーの水圧が弱く感じることについては、以下の記事により詳細をまとめていますので、あわせてご覧ください。

温水洗浄便座の水圧が弱い
ウォシュレットの水圧が弱い!【原因と対策】※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

リモコンが動作しているかを確認する

リモコンで操作するタイプの場合、電池が切れてリモコンが効かなくなることがあります。

リモコンのボタンを押しても反応がないのであれば、電池を入れ替えてもう一度してみましょう。

また、リモコンと本体の位置関係や、壁の色との関係でリモコンが効かない、または効きにくくなっている場合もあるので、リモコンを壁から外してリモコンが動作しているかを確認してみましょう。

便座カバーを使っていないか確認する

市販の便座カバーを使うことで、温水洗浄便座に不具合が生じる場合があります。

詳細は以下の記事に書いていますので、便座カバーをお使いの場合は、ご覧ください。

温水洗浄便座に便座カバー
ウォシュレットに便座カバーを使ってもよい?【使用上の注意点を解説】※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

温水洗浄便座によく起こる故障と修理費用の目安

ここからは、温水洗浄便座によく起こる故障について解説していきます。

温水洗浄便座のカバーを開けると、以下のように部品が入っています。

温水洗浄便座の中身

個々の部品名称は以下のとおりです。

シャワートイレの中身

このうちの一箇所、または複数の箇所が問題になることで故障が起きます。

制御基板が故障する

個々の部品が正常動作していても、制御基板のトラブルで動作信号が部品に伝わらないと部品が正常に動作しません。

制御基板は、温水洗浄便座の部品の中でも最も高い部品の1つであることに加えて、配線を全て外して交換しなければならないので、修理費(部品費と作業費の合計)も高くなります。

修理費の目安は、20,000円~40,000円程度です。

なお、この制御基板の故障は、この後に説明する現象を引き起こす要因にもなります。

ノズルが出てこない、シャワーが出ない

仮に制御基板が正常であっても、ノズルに異常があるとノズルが出てこなくなります。

ノズルはモーターによって駆動していますが、そのモーターが何らかの要因で故障してノズルが出てなっていることが原因の1つとして想定されます。

また、モーターは正常であっても、長年の使用による歪みでノズルが出てこなくなることも考えられます。

これらの場合は、ノズルを交換することになります。

ノズルの交換費用は、メーカーの部品費と専門業者の修理費用によりますが、15,000円~30,000円程度が目安です。

また、ノズルが出てこない原因としては、着座センサーの故障も考えられます。

着座センサーとは、人が座っていることを判断するためのセンサーで、このセンサーのおかげで、人が座っていないときに誤って操作をしてもシャワーが出なくなるのです。

たとえば、以下のような着座センサーがあります。

温水洗浄便座の着座センサーの例

着座センサーが故障することでシャワーが出なくなるケースもあります。

シャワーが出ない故障に関しては、以下の記事に詳細をまとめています。

温水洗浄便座からシャワーが出ない
ウォシュレットから水(シャワー)が出ない【3つの原因と対策】※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

水が止まらなくなる、水が漏れる

温水洗浄便座の水が止まらなくなったり、水が漏れることもあります。

こうした故障が起きた場合に、真っ先にやることは元栓を閉めることです。

トイレの元栓を閉める方法

特に水が漏れる故障は、家屋に重大な被害を与える可能性があるので、速やかに対処しましょう。

その上で、漏水箇所を特定する必要があります。

温水洗浄便座から漏水が起こる原因として考えられるのが、以下4箇所です。

  • 電磁弁
  • 温水タンク
  • ノズル
  • ホース

漏水箇所を特定するためには、水を出したり止めたりを繰り返す必要があるので、特定に時間がかかります。

修理費用の目安は20,000円以上ですが、原因によっては高額になることも考えられます。

水が止まらなくなったり、水漏れしたりする故障については、詳細を以下の記事にまとめています。

温水洗浄便座から水漏れ
ウォシュレットから水漏れする【3つの原因と対策】※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

シャワーの水温が上がらない、シャワーが冷たい

シャワーの水が温かくならない、または安定しないということもあります。

制御基板の故障以外では、加熱ヒーターが故障している場合があります。

また、加熱ヒーターには安全のためヒューズが入っていますが、このヒューズが何らかの理由で切れてしまうと、水が温まらないという不具合につながります。

加熱ヒーターは、さまざまな部品と接続されているので、交換に時間がかかる部品です。

修理費用の目安は、20,000円~40,000円程度です。

シャワーの水温が上がらない故障については、以下の記事に詳細をまとめています。

温水洗浄便座のシャワーが冷たい
ウォシュレットのシャワーが冷たい【2つの原因と対策】※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

便座が温かくならない

便座が温かくならない主な原因は、便座の中に入っているヒーターが何らかの理由で動作していないことです。

便座の中には、以下の写真のようにヒーターが入っています。

便座の中にあるヒーター

ヒーターが断線して接続不良が起きると、ヒーターに通電されなくなり便座が温まらないということが起きます。

この場合、便座をまるごと交換することで対応します。

修理費は、15,000円~30,000円程度になるでしょう。

なお、便座のヒーターの断線は、感電や火災につながるので、注意が必要です。

便座が冷たくなる原因と対策については、以下の記事に詳細をまとめています。

温水洗浄便座の便座が冷たい
ウォシュレットの便座が冷たい!【原因と対策】放置すると危険かも?※「ウォシュレット」はTOTO社の登録商標です。本記事の一部で使われる「ウォシュレット」は、一般的な温水洗浄便座の意味で使用しています。...

その他の機能が正常に動作しない

上記の他にも、温風乾燥が動かない、脱臭機能が動かないといった不具合があります。

温水洗浄便座でよくあるお悩みの一覧はこちら

修理と買い替えの判断基準

修理を考えるときに、当然以下のような疑問が出てくるでしょう。

修理か買い替え、どちらがよいの?

修理をするか、買い替えをするかの判断基準は、大きく2つです。

修理金額と買い替えの金額のどちらが高いか

1つは、金額です。

修理金額の内訳としては、主に以下のものがあります。

修理費 = 交換部品の費用 + 作業員の作業費用(出張費用込み)

交換部品の費用は、部品によって異なりますが、高いものだと10,000円程度になります。

作業費用は、出張費も入れて最低でも10,000円程度で、原因究明を含めた交換作業の内容によっては長時間以上かかることもあり、20,000円を超えることも十分にあり得ます。

買い替えの場合は、以下の費用がかかります。

買い替えの費用 = 新品の費用 + 工事費用 + 廃棄費用

※自分で取り付ける場合は工事費用は不要

新品の費用は、温水洗浄便座の種類・機能によってピンキリで、安いものだと15,000円程度、高いものだと20万円以上します。

温水洗浄便座選定のポイントは、温水洗浄便座の選び方【6つのポイント】をご覧ください。

工事費用も業者によって異なりますが、10,000円~30,000円程度はかかります。

廃棄費用も数千円程度は必要になってきます。

使用期間が7年を超えているか

もう1つのポイントは、使用期間です。

便器部分が陶器でできていて、10年・20年と使えるので、勘違いしてしまいがちですが、温水洗浄便座は電化製品なので、あまり長期間の使用には耐えられません。

むしろ、あまり長期間使うと危険で、実際にレストルーム工業会でも、長期使用時の注意喚起がなされています。(参考記事:温水洗浄便座の安全に関して トイレナビ

温水洗浄便座は、水場で使う電化製品なので、通常の電化製品に比べて劣化時に大きな事故につながる可能性があるのです。

一般的には10年以上使う人が多いですが、使用期間が7年を超えてきたら買い替えを考える目安と言えるでしょう。

さらに詳しく⇒ 温水洗浄便座を交換する時期は?【7~10年くらいを目安にしよう】

まとめ

故障かな?と思ったらやるべきこと
  • 漏電遮断器のスイッチを確認する
  • 電源をOFFにしてもう一度ONにする
  • ストレーナーのつまりを確認する
  • リモコンが動作しているかを確認する
  • 便座カバーを使っていないか確認する
温水洗浄便座でよく起こる故障
  • 制御基板が壊れる(結果として様々な不具合につながる)
  • ノズルが出てこない
  • シャワーの水が温かくならない
  • シャワーが出ない
  • 水が止まらなくなる
  • 水が漏れる
  • 便座が温かくならない

交換費用は部位にもよるが、数万円かかると思っておいた方がよいでしょう。

修理費用が高いと感じる場合は、買い替え費用(工事費と廃棄費用を含む)と比較した上で、買い替えを検討するのもありです。

特に7年以上使っているなら買い替えを検討してみることをおすすめします。

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ABOUT ME
中山 裕司
元住宅設備メーカーのトイレ設計者で、トイレ業界に20年携わる便器・温水洗浄便座のプロです。トイレに関するご質問やお困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせください。>>メールはこちら >>公式Lineはこちら